【GAS】スプレッドシートからメールの下書きを作成する方法

2025年1月21日

本記事では、スプレッドシートのセルに入力した内容を元に、ボタンクリックでメール下書きを自動生成する方法を紹介します。

このようなメール下書き自動生成ツールを作成できます

【GASとは？】GASの基本や自動ツール一覧などはこちらの記事より

Google Apps Scriptで業務自動化！〜GASの基本と業務で使える実践例〜 Google Apps Script（GAS）は、Googleが提供するスクリプト開発環境です。GASを使用すると、Google Workspace（旧称：G Suite）の各種サービス（Gmailやスプレッドシー…

実装の流れ

スプレッドシートの準備（ここへ飛ぶ）
Apps Scriptを起動してコードを記述（ここへ飛ぶ）
メール作成ボタンの設置（ここへ飛ぶ）
ボタンをクリックし、Gmailアカウントと連携（ここへ飛ぶ）

STEP

スプレッドシートの準備

Googleスプレッドシートを立ち上げて、メールに反映させたい内容を記述していきます。

本実装例では、B列のセルに「宛先（送信先メールアドレス）」「メールの件名」「送る相手の会社名」「送る相手の氏名」「メール本文」をそれぞれ記入するようにしました。

STEP

Apps Scriptを起動してコードを記述

続いてApps Scriptを起動し、B列に入力した内容を元にメール下書きを作成するためのコードを記述します。

「コード.js」が開かれていると思うので、右側にコードを記述します。
本実装では以下コードを記述し、「メールドラフトの作成」というタイトルを設定しました。

function createEmailDraft() {
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();

  // 必要なデータをスプレッドシートから取得
  var mailAddress = sheet.getRange("B1").getValue(); // メールアドレス
  var subject = sheet.getRange("B2").getValue(); // 件名
  var company = sheet.getRange("B3").getValue(); // 会社名
  var name = sheet.getRange("B4").getValue(); // 担当者名
  var content = sheet.getRange("B5").getValue(); // 本文

  // メール本文のフォーマット
  var message = company + "\n" +
                name + "様\n\n" +
                content;

  // メール下書きを作成
  GmailApp.createDraft(mailAddress, subject, message);

  // ユーザー通知
  SpreadsheetApp.getUi().alert("メールの下書きが作成されました！");
}

var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();で現在開かれているスプレッドシートを取得します。
sheet.getRange("セル").getValue()でスプレッドシートの各セルに入力された値を取得し、変数に代入します。
メール本文はmessageという変数に代入します。
- 変数や文字列は+を使って繋ぎ合わせます。
- "\n"は改行を表します。
GmailApp.createDraft()はGmail に下書きメールを作成するためのメソッドです。
- 第一引数（必須）：宛先メールアドレスを文字列で指定（未定の場合は空欄""にする）
  - 複数指定する場合はカンマ区切りで記述します。（例: “example1@gmail.com,example2@gmail.com”）
- 第二引数（必須）：メールの件名を文字列で指定（未定の場合は空欄""にする）
- 第三引数（必須）：メールの本文を文字列で指定（未定の場合は空欄""にする）
- 第四引数（任意）：以下のプロパティを設定できます。
  - bcc: BCCの宛先を文字列で指定。
  - cc: CCの宛先を文字列で指定。
  - htmlBody: HTML形式の本文を指定。
  - attachments: 添付ファイルを指定。
  - name: 差出人名を指定（送信者の名前部分を設定）。
SpreadsheetApp.getUi().alert()でウィンドウメッセージを表示します。