分数の約分ができるツールです。計算過程も合わせて表示されます。
÷
÷
計算方法は比を簡単にする場合と同じで、分子・分母の最大公約数でそれぞれを割って算出します。
分数の計算(+, -. ×, ÷)の自動計算ツールも公開しています。
目次
約分の計算方法
- 分子と分母の共通の約数(最大公約数)を見つけます。
- 分子と分母、それぞれを最大公約数で割ります。
例)
15
20
=
15 ÷ 5
20 ÷ 5
=
3
4
最大公約数の求め方
では、最大公約数(GCD: Greatest Common Divisor)はどのように求めたらよいでしょうか?
一般的には、以下の2つの方法があります。
素因数分解
- 2つの数字をそれぞれ素因数分解します。
- 両方の数字で共通する素因数をすべて書き出します。
- 書き出した共通の素因数を掛け合わせた値が最大公約数(GCD)です。
例)80 と 100 の最大公約数(GCD)を求める場合
- 80を素因数分解:2 × 2 × 2 × 2 × 5
100を素因数分解:2 × 2 × 5 × 5 - 共通の素因数: 2, 2, 5
- これらを掛け合わせる:2 × 2 × 5 = 20
従って、80と100の最大公約数は 20 です。
ただこの方法では「253 / 319」のような大きな数字の場合、結局直感的に計算できないことが多々あります。
(この分子と分母の最大公約数は「11」で、約分すると「23 / 29」になります。)
その場合は、次の『ユークリッドの互除法(ごじょほう)』と呼ばれる方法を用いて最大公約数を求めることができます。
ユークリッドの互除法(ごじょほう)
ユークリッドの互除法とは、2つの自然数の最大公約数を求める手法の一つです。
この手法を用いて、2つの整数 A と B ( A > B )の最大公約数を求める手順は以下の通り。
- A を B で割り、その余りを R とします。
- B を新しい A とし、①の余り R を新しい B とします。
- B が 0 になるまで、上の手順を繰り返します。
- B が 0 となったときの A が、2つの整数の最大公約数となります。
例)319 と 253 の最大公約数(GCD)を求める場合
- 319 ÷ 253 = 1 余り 66
- 253 ÷ 66 = 3 余り 55
- 66 ÷ 55 = 1 余り 11
- 55 ÷ 11 = 5 余り 0
従って、319と253の最大公約数は 11 です。
この方法を用いれば、直感的に判断できないような大きな数でも最大公約数を求めることができます。
ユークリッドの互除法についてより詳しく知りたい方は こちら(Wikipedia) を参考にしてください。