本記事では、SDGs(エス・ディー・ジーズ)関連グッズから、フェアトレードに関するノベルティを取り上げます。
記事の前半では「フェアトレードとはどういうものか?」「SDGsとどのような関係があるのか?」について解説しており、フェアトレード製品をノベルティや自社商品に採用することの意義が伝われば嬉しいです。
フェアトレードとは?
フェアトレード(Fair Trade)は、直訳すると「公平な取引」。
一般には、発展途上国で生産される商品 ―コーヒーやバナナ、衣類など― を、適正価格で継続購入することにより、生産者の生活改善を目指す活動のことです。
フェアトレードの背景
フェアトレードという活動が推奨されるようになった背景について、コーヒー豆の取引を例に説明します。

コーヒー豆は、主に赤道に近い熱帯地域 ―アフリカや中南米、東南アジアなど― で生産され、様々な仲介会社(貿易会社など)を経て日本を含む世界各地で販売されています。この過程で問題となっているのが、コーヒー豆生産者の立場が弱く、安値で買い叩かれていることです。
コーヒー豆を生産する国々は、いわゆる発展途上国。
それに対しコーヒー豆の買取価格を決めているのは、ニューヨークやロンドンといった先進国の国際市場。
先進国の方がマーケット動向をよく把握しており、販売ルートも豊富です。
一方、十分な情報も販売ルートも持たない途上国の小規模農家は、仮に十分な利益が得られなかったとしても、先進国の中間業者に頼らざるを得ない状況に置かれてます。
結果的に、コーヒー豆を買い取る中間業者(先進国)ばかりが得をし、その生産者(途上国)には利益が十分に回ってこない。このようなアンフェアな取引が、先進国と途上国の間で行われているのです。

「プランテーション」という言葉を、歴史の授業で聞いたことがあると思います。
16~19世紀にかけて、ヨーロッパの国々が南米・アジア・アフリカに攻め入り(植民地化)、現地の人を安い労働力として使う大規模農園(プランテーション)を作りました。
昔の話と思われそうですが、国家間の経済力の差から、まだ半植民地ともいえる状況が続いています。
国同士のアンフェアな取引には、このような歴史的事情も絡んでいます。
ちょっと話がそれますが、プラスチックなどの原料メーカーはかなり立場が強いです。
私は以前商社で働いており、プラスチックの原料を購入・販売していました。
プラスチック原料メーカーは、アメリカのエクソンモービルや日本の三井化学といった先進国の大手企業ばかりで、情報量も知名度も販売ルートもノウハウも十分すぎるほど。
コーヒー豆の例とは反対で、交渉力も強いです。
当時の価格交渉は本当に大変で、正直良い思い出は皆無ですが(苦笑)、今思うとフェアで健全な取引をしていたのですね。
フェアトレードの活動事例
先進国と途上国の間で行われている、アンフェアな取引を減らすべく生まれたフェアトレード。
実際にどのような活動が行われているのか、具体的な事例を紹介します。
事例1)イオン
皆さんご存知、スーパーマーケット大手・イオン。
チョコレートの原料であるカカオについて、「持続可能な調達の裏付けが取れたもののみをプライベートブランドに採用していく」という指針を打ち出しています。
「持続可能な調達の裏付け」というのは、具体的には国際フェアトレード認証(後述)などイオンが認めた第三者認証を取得していることや、生産者側が抱える課題解決をイオンが直接支援していることを指します。
またカカオに限らず、イオングループ各社(トップバリュやミニストップなど)でも独自にフェアトレード商品を取り扱っているようですね。
活動の詳細はこちら↓
https://www.aeon.info/sustainability/social/fair_trade/
事例2)スターバックス
コーヒーチェーン世界最大手ともいえる、スターバックス。
「エシカルな調達100%へ」というキャッチコピーを作り、コーヒーに関わるすべての人(生産者~仲介業者~消費者)の生活を豊かでサステナブルにするという目標を打ち立てました。
独自の調達ガイドラインには、コーヒー豆の品質だけでなく、購入価格は適正か? 環境への影響は?といった項目も加味され、厳しくチェックされています。
そして2015年4月、ほぼすべてのコーヒーをエシカルに調達することを達成したそうです。
実際に、国際フェアトレード認証のコーヒー豆を世界で一番多く購入しています。
活動の詳細はこちら↓
https://www.starbucks.co.jp/coffee/ethcally_sourced/
国際フェアトレード認証ラベル
フェアトレードという考え方や取り組みが必要ということはわかったけれど、どのグッズがフェアトレード商品なのかわからない。そんな方は多いと思います。
また企業側としては、自社でフェアトレード商品を扱っていることを多くの方に知ってもらいたいと思うでしょう。


これに関しては、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)が定めた基準を満たしたもののみに付与できる、 国際フェアトレード認証ラベル(右図)が役に立ちます。
この認証ラベルが付いた商品は、その商品の原料から完成品に至るすべての工程で、国際フェアトレード基準を満たしていることを意味します。
※このマークがないものはフェアトレード商品ではない、ということではありません。
国際フェアトレード基準についてはこちら↓
https://www.fairtrade-jp.org/about_fairtrade/intl_standard.php
※FairtradeLabelJapanがアップしている以下動画も、フェアトレードの概要から認証の仕組みについて短く分かりやすく纏まっています。
先ほど紹介したイオンやスターバックスも、このラベルが付いた商品を販売しているようですので、ぜひ探してみてください。
あとで紹介するフェアトレードコットングッズにも、このラベルを印刷したタグが付いています。
フェアトレードとSDGs
フェアトレードとSDGsには密接な関わりがあります。
間接的な影響を含めば、SDGsに挙げられている17の目標すべてに貢献する活動と言えますが、個人的に特に深く関係しそうなものを7個挙げてみました。(色々な解釈があると思うので、あくまでご参考程度にお考えください)


フェアトレードを通じて国同士の経済格差を縮め、生産者をより豊かに。


適正価格での売買により現地農家の生活レベルを向上させ、持続可能な農業を促進。


適正価格が支払われることで生産者の賃金がアップ、不当な児童労働をなくし、皆が教育を受けられる。


適正な取引条件により労働環境を改善。途上国を支援し、経済成長を促進。


フェアトレードは公平な貿易を推進し、業者間・国家間の不平等を是正。


フェアトレード商品には持続可能な生産体制が求められ、その実現に必要な支払いも求める。


生産者、仲介業者、消費者、政府も巻き込み、持続可能な発展を目指すパートナーシップを構築。
フェアトレード商品をノベルティや自社商品に
ここからは、フェアトレード商品をノベルティグッズや自社商品に採用することの意義について述べたいと思います。
フェアトレード商品を意識的に購入している人はどれくらい?
本題に入る前に質問です。
皆さん、一般消費者として、フェアトレード商品を意識的に購入していますか?
おそらく、多くの方が購入していないのではないでしょうか。
そもそもどれがフェアトレード商品か、わからない人も多いと思います(私含め…)。
フェアトレード商品は、店頭に並ぶ他の類似商品と比べると、ちょっと値段が高めです。
そして、「価格の割に品質が見合ってない」と考える人もいます。
確かに、世の中にはたくさんの高品質かつ低価格なもので溢れています。
それらは、途上国の人権を無視したような不当な取引形態で仕入れたものもあるでしょうし、純粋な企業努力(フェアトレードに準ずる生産・取引形態のもと)で成し遂げられたものもあるでしょう。
一つ一つの商品が適正価格で販売されているかを判断することは、我々のような一般消費者にはなかなか難しい。
そしてその判断ができないということは、結局安くて高品質なものを買うことになり、価格が高いと思われているフェアトレード商品を手に取ることは難しくなります。
フェアトレード商品をノベルティに採用するメリット
一般消費者にとって、なかなか取っつきにくいフェアトレード商品ですが、どのように普及させていけば良いでしょうか?
私個人の意見としては、一般消費者が商品すべてを適正価格かどうか判断できない以上、その判断ができる(しやすい)企業側が、牽引していかなくてはならないと考えます。
とはいえ、店頭に並ぶすべての商品をフェアトレードにするというのも、現実的ではありません。
フェアトレードを企業が取り入れる一つの方法、それはこのブログのテーマである、
ノベルティや販促品にフェアトレード商品を採用すること が挙げられます。
フェアトレード商品をノベルティとして扱うことは、企業にとって以下のような手軽さやメリットがあります。
- 現在販売している商品やサービスに直接的な影響を与えることなく採用できる。
- フェアトレード商品を仕入れて配布するだけで済むため、採用までに手間や時間がかからず、コストを算出しやすい。
- 他の汎用ノベルティやグッズと差別化でき、消費者の印象に残りやすくなる。
- 企業のCSR活動としてPRでき、企業のイメージアップになる。
これに加えて、多くの消費者がフェアトレードを知るキッカケを与えることにもつながります。
その商品に関わる人・団体だけでなく、社会全体で見ても良い影響を与えるでしょう。
一見、慈善活動のように思われるフェアトレードですが、このように企業側のメリットも十分あると思います。
ノベルティ選定やグッズ製作をお考えの方は、フェアトレード商品も検討に入れてみてはいかがでしょうか?
フェアトレード関連ノベルティ
最後に、フェアトレード関連ノベルティ・フェアトレードコットントート&巾着を紹介します。
いずれの商品にもフェアトレード認証ラベルがついており、フェアトレード商品としてユーザーにPRすることができます。
また、余分な装飾がなくシンプルなデザインのため、名入れ が可能です。
印刷方法によって1色でも多色でも対応でき、かつ広範囲にプリントできるので、デザインの幅が広いのも嬉しい特徴。
複雑な企業ロゴやイラストでもかなり綺麗にプリントできるので、店舗や商品・サービスの宣伝、企業イメージ向上を狙うなら、ぜひ名入れとセットで考えたいですね。
ノベルティ定番商品・スタンダードなコットンバッグ。
底がフラットで、雑誌やカタログを入れておくのにぴったり。
カラーはブラック / ネイビー / ピンク / ブルーの計5色展開。




底マチつきで収納力高めのトートバッグ。
嵩のあるものを収納する際に。
カラーはブラック / ネイビー / ピンク / ブルーの計5色展開。




厚手のキャンバス生地を使ったコットントート。
中身が透けず、しっかりした生地感がポイント。
カラーはブラック / ネイビー / ピンク / ブルーの計5色展開。












小物から衣類まで、収納したりラッピングしたりするのにぴったりな巾着袋。
入れるものに応じてS、M、Lの3サイズから選べます。
カラーはブラック / ネイビー / ピンク / ブルーの計5色展開。






コスメやガジェット類、筆記用具などを収納するのに最適なファスナー付きポーチ。
形状やサイズ違いで8種類を展開しています。ブラック / ネイビー / ピンク / ブルーの計5色展開。
















肩掛けできてカジュアルに持ち運びできるベーシックスタイルのサコッシュ。
両手を空けられるのが嬉しい。ブラック / ネイビー / ピンク / ブルーの計5色展開。


ブックカバーやマルチケースも登場。
ナチュラル色以外に、ブラック / ネイビー / ピンク / ブルーの計5色展開。




まとめ
以上、今回はフェアトレードについて纏めてみました。
まだまだノベルティとしての種類は少ないですが、SDGsの浸透が進んでいる現状をみると、今後ラインアップは拡充していきそうです。
その他のSDGs関連グッズと合わせて、ノベルティ選定の参考になれば嬉しいです。
今後も引き続き、新しいグッズを取り上げていきたいと思いますので、よろしくお願いします!